2005年09月17日

CD選びのコツB〜御当地アーティストで聴く

 よく,親日家の外国の方が日本の民謡などを歌ってみせたりしますが,我々日本人が聴くと「お上手ですね」と言いながらも,どこか違和感を感じてしまいます.それはやはり,細かな抑揚や節回しが異なるからでしょう.こういったものは民族固有のものであり,音符や表情記号では表せませんからね.

 こういったお国柄の違いは,勿論,クラシック音楽においても存在する.

 特に,このお国柄の違いが顕著に現れるのは,何とも言えない柔軟かつ軽快なフランス音楽,何処か枯れていてノスタルジックな東欧・ロシア音楽,ほとばしる情熱のスペイン音楽などでしょうか.

 勿論,独特な色を持った作品を得意としているアーティストがいることは事実ですが,もっと手っ取り早く,本場の香りに触れる方法があります.

 それは,その曲の生まれた国の御当地アーティストで聴くことです.フランス作品ならフランス人の指揮者,フランスのオーケストラ,というように.

 先にも述べた通り,曲の持つお国柄の違いは民族固有のものです.つまり,生まれ持った血,育った環境によって作られたものです.だから,このお国柄の特徴を完璧に出せるのは,当たり前だけど,その国のアーティストである.厳密に言えば,それ以外の国のアーティストはものまねで,お国柄の特徴を再現している,ということになる.したがって,超一流のオーケストラであるウィーンフィルやベルリンフィルでさえ,フランスやスペインの情緒は完璧には再現できない.

 だから,御当地アーティストの演奏は,ある意味で,その曲を演奏するに当たっての正解の解釈であると言えるでしょう

 実際,「なるほど」と思える新しい発見が満載です.

 楽曲の本質に迫るためには,御当地アーティストの演奏を是非,コレクションに加えて欲しいですね.


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2005年09月10日

CD選びのコツA〜好きなアーティストで選ぼう

 前回に引き続き,CD選びのコツを紹介します.

 ある曲のCDを購入する際,1枚目は前回の”CD選びのコツ〜参考書で予習しよう”で書いたように,レビュー本に載っているような名盤中の名盤から選ぶことをお勧めします.

 では次に,別の解釈の演奏を聴きたい場合は,何が基準になるでしょうか?

 クラシック音楽のアーティストは様々な曲をこなしますが,そんな中でも得意,不得意なレパートリーがあります.しかしながら,好きな曲は好きなアーティストの演奏で聴いてみたい,というのが心情ではないでしょうか.それが,たとえ得意分野のレパートリーでなかったとしても.

 ドイツのオケ,ドイツの指揮者のフランス作品なんかは,あまり相性がいいとは言えませんが,カラヤンの熱烈なファン,ベルリンフィルの熱烈なファンなら,そんなことはお構い無しですよね.

 私などは,バーンスタインとカラヤンの演奏,どっちにするか迷った場合は必ずカラヤンを購入しますし,ベルリンフィルとウィーンフィルの比較の場合は,必ずベルリンフィルを選びます.

 理由はただ一つ.そちらのアーティストの方が好きだからです.

 この場合,演奏の良し悪しという評価基準ではなく,このアーティストならどんな演奏になるのか,という部分が評価基準になります.ベルリンフィルのホルンセクション好きの私としては,どんな楽曲においても,ホルンがどんな音を聴かせてくれるか,というところに注目してしまいます.

 また,お気に入りのアーティストのCDが増えると言う点では,それが一つのコレクションとなる,というメリットがありますね.

 迷ったときは好きなアーティストのCDで.自分が最も納得できる判断基準です.
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2005年09月01日

CD選びのコツ〜参考書で予習しよう

 ”聴き比べという醍醐味”でも触れましたがクラシック音楽のCDは,一つの楽曲に対して様々なアーティストの録音が存在します.ですので,購入の際,その中から1枚だけ選ぶのは,CDコレクションの楽しみの一つである反面,非常に悩ましい部分でもあります.

 ”それでは,何を基準にして1枚を選ぶのか?”

 今回はCD選びのコツの第一弾として,参考書を使う方法を紹介します.

 参考書というのは,レコード,音楽評論家の方々が書いておられる”レビュー本”のことです.所謂,”名盤○○選”といった類の本が,それにあたります.

 まったく予備知識の無い状態では,知っている人の意見を参考するのが最も手っ取り早く,確実な手段ですね.

 ところが,この手の”レビュー本”自体がまた,沢山,出版されていて,どれを読んでいいのか迷ってしまいます.

 私の経験上,一つの楽曲に対して,数枚のCDを採り上げて紹介しているレビュー本の方が便利です.1曲に対して1枚しか紹介されていないと,決め打ち的になり,自分の好みにマッチしない可能性が高くなります.複数のCDが紹介されていれば,各々についての特徴と推薦理由が書かれているため,自分の好みに近いものをその中から選ぶことができます.また,同じ楽曲で聴き比べしたくなった時にも,再び参考にできます.

 そこで,私が参考書としてお勧めするレビュー本はONTOMO MOOKの”21世紀の名曲名盤”です.この本は作曲家をアルファベット順にまとまてあって,全部で3巻になります.1巻はバッハからドビュッシー,2巻はドリーブからプロコフィエフ,3巻はプッチーニからヴォルフとなっています.1つ楽曲の対して,10タイトル程度を採り上げ,複数の評論家が点数を付けたものをランキング表示し,各々について解説を載せています.ごく最近リリースされたCDも網羅されていますし,必ずや自分の好みに近いものが見つかるでしょう.

 3冊一度に揃えるのは金額的につらい面もありますが,まずは,自分の好きな作曲家の載っている巻だけ購入して(例えば,ベートーベンの乗っている1巻とか),徐々に揃えていけばいいでしょう.

 ”名盤”というものは,いつの時代でも名盤であり,大体,どのレビュー本を見ても登場するものです.ですので,この手のレビュー本は1回購入してしまえば,ほぼ一生ものですので,参考書というよりはむしろ”バイブル”として持っておいて決して損はありませんよ.


427696130021世紀の名曲名盤 (1)
(バッハ〜ドビュッシー)
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(ドリーブ〜プロコフィエフ)
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