2005年10月16日

DVDという映像のメリット

 音楽を楽しむ究極のスタイルは生のコンサートを聴くことじゃないでしょうか?

 耳で聴く音楽という最低限のものに加え,演奏家の体の動きや表情といった視覚を刺激する情報,パンフレットを読むことによって入ってくる演奏家のプロフィールや楽曲の解説などの予備知識,体を直接揺らす音の振動など,生のコンサートは膨大な情報量を有している.

 中でも圧倒的な情報量を与えてくれるのは視覚から入る情報でしょう.

 オペラやバレエのように,振り付け等の視覚的要素が無くては成り立たないものでなくとも,視覚的要素が加わることで,演奏家が表現しようとしている音楽の輪郭がよりはっきりとするものです.

 そのような視覚的要素とは具体的には,演奏家の表情,声楽家なら手の動き,弦楽器ならボーイングの緩急,指揮者のバトンの動きなどです.これらは音楽の表現に合わせて必然的に体の動きに現れるものなのです.

 こうなってくると,どうしても音楽と一緒に映像を楽しみたくなりますよね.

 そこで登場するのが,音楽に映像を加えた音楽映像メディアです.以前から,VHS,LDなどの音楽映像メディアがありましたが,再生プレイヤーの普及が進まず,また価格が高かったことから,市場になかなか定着しませんでした.そんな中,登場したのがDVDです.DVDはパソコン,ゲーム機などで再生できることから,改めて再生プレイヤーを購入しなくても良い場合が多く,また,価格もCDより少し高い程度であり購入しやすく,もはや,音楽映像メディアとして定着した感があります.

 こんなDVDという音楽映像メディアの代表的な楽しみ方は次のようなものでしょうか.

【音楽映像メディアの楽しみ方】
・コンサートライブ映像で,自宅にいながらコンサート気分を味わう
・指揮者のバトンテクニックや演奏家の演奏テクニックをアップ映像で見ることができる
・演奏家の表情,動きといった演奏中の演奏家の感情が読み取れる
・場合によっては特典映像があり,演奏家のインタビューなど,オマケを楽しむことができる


 CDという音のみによる音楽鑑賞の楽しみから一歩ステップアップして,DVDで音と映像のクラッシク音楽を楽しんでみてはいかがでしょうか?


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2005年09月28日

吹奏楽の本質〜なにわウィンズ2005

【アーティスト説明】
 なにわ《オーケストラル》ウィンズは主に関西のプロのオーケストラ奏者が集まったヴィルトーゾ・ウィンドオーケストラを,淀川工業高校吹奏楽部の名物指揮者である丸谷先生が振るという,年に1回の企画もので,今年が3年目になります.

【このCDの購入理由】
・前回,前々回の演奏も素晴らしく,最新作も迷わず購入しました.

【CDレビュー】
 まず,3年目ということもあってか,サウンドが程よくブレンドされ,雑味のない大変すっきりしたサウンドになったと思います.このサウンドが,今回の少し軽めのプログラムと非常によく合っています.

 前半の3曲(イギリス民謡組曲,ゲールフォース,フランス組曲)は,とにかく明るく軽快な演奏であり,まったくストレスなく自然に聴くことができます.「午後のひと時にお茶でも頂きながら聴く」,といったシチュエーションがよく似合う,上品で素晴らしい演奏です.

 また特筆すべき点として,イギリス民謡組曲のトランペット・ソロが秀逸で,甘く軽やかな音色がとても印象的です.

 これだけ明るく,爽やか系のサウンドが出来上がってしまっていると,後半の”吹奏楽のための神話”のようなちょっと重めの曲は,曲とサウンドがマッチしておらず,もったいない印象を受けました.

 一方,なにわウィンズのもう一つの真骨頂と言えば,アンコールのポップス演奏.オーメンズ・オブ・ラブにあるクラリネットの難しいメロディーを,こんなに正確かつ軽やかに演奏しているのを聴いたのは初めてです.彼らにしてみれば「朝メシ前」といったところでしょうか.

 吹奏楽業界はコンクールが牽引していることもあり,シンフォニック志向の濃い音楽が注目されがちです.それはそれで,吹奏楽の可能性の一つであり,私も嫌いではありませんが,重量級の音楽ばかり聴いていると,少々疲れますよね.このCDは素敵なサウンドにより吹奏楽が本来持っている明るさ,爽やかさが全面に出ており,「吹奏楽っていいなぁ」って再認識させてくれる,素晴らしいCDだと思います.

【このCDの聴きどころ!】
・吹奏楽本来の良さに気付かせてくれる,明るく爽やかなサウンド
・甘く軽やかな絶品トランペットソロ
・アンコールも完璧なポップス演奏



なにわ<オーケストラル>ウィンズ 2005(通常盤)
posted by ぶちねこ at 23:00| Comment(0) | TrackBack(0) | 吹奏楽のお奨めCD | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2005年09月20日

CD選びのコツC〜演奏タイムで予想する

 音楽の印象を決定付ける要素として,テンポ設定がある.

 テンポが早ければ,気分が高揚し,テンポが遅ければ,気分が落ち着く.

 激しい感情を表現する曲であれば,テンポがより早いほうがより激しさを強調します.安らぎや悲しみを表現する曲であれば,テンポがより遅ければ,より心にしみる演奏になるものです.

 逆に,通常,早いテンポで演奏される曲が少しゆっくり目のテンポで演奏されると,落ち着いて上品な印象に変わります.通常,ゆっくり演奏される曲が,速めのテンポで演奏されると決然とした緊張感が与えられます.

 表現とはまた別の評価になりますが,熊蜂の飛行やルスランとリュドミラなどのアクロバティックな曲は,限界のテンポの早さで聴いてみたいものですよね.

 そこで,CDの背表紙を良く見ましょう.CDの背表紙に記載されている各トラックの演奏時間を比べれば,大まかなテンポ設定を推測することができます.

 実際には,テンポは曲中,刻々と変化するものではあるが,10分の曲でトータルタイムが30秒変われば,聴いた印象はかなり異なるはずです.

 だから,いざ,CDを選ぶ時にはトラックタイムから中身の演奏を予想して,自分の好みや,求めている演奏とマッチしそうなものを選択するわけです

 テンポというものは,曲の印象をかなり支配的に左右しますので,こういった言わば”山勘”的な選び方でも,まんざら外れることなく,自分の好みの演奏に行き着けるものです.

 アーティストの得意分野やサウンドの傾向,といった予備知識に加え,こういった”読み”の技術が加わると,好みの演奏に巡りあえる確率はグンと上がりますので,是非,覚えておいて欲しい知識ですね.
posted by ぶちねこ at 22:10| Comment(0) | TrackBack(0) | CDの楽しみ方 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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